大きい

【おおきい】形容詞

使い分けの視点

物理寸法、音量、差、影響力、年齢、負担など、結び付く名詞ごとに尺度が変わる。何との比較か、結果として何が起きたかを置き、曖昧な迫力だけに頼らない。

同義語

同品詞の類義語

巨大な
膨大な
広壮な文芸的

類義句

同品詞の慣用的言い換え

桁違いのcolloquial
常軌を逸した文芸的

直喩変換

「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩

山のようなcolloquial
宮殿のような文芸的
鯨ほどの文芸的

副詞的言い換え

情態副詞・形容詞の副詞的変換

途方もなく
どでかくcolloquial
ひときわ

動詞的言い換え

形容詞・副詞を動詞句に変換

膨らむ
広がる
嵩張るcolloquial

体言的言い換え

用言を体言に変換

巨躯文芸的
巨体
巨塊文芸的

婉曲・強調変換

ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)

仰々しい
圧倒的な
壮観な文芸的
豪奢な文芸的

関連語を探す

語釈エッセイと合わせて読む表現

下の語釈エッセイの論点とつながる言い換え・関連表現です。

一年を左右する責任を負うエッセイ関連

例文: 若い水番は町で一番大きい水門の鍵を受け取り、一年を左右する責任を負うことになった。

象から責任まで——「大きい」の共起を並べる

検索結果から「大きい」を百例抜き出しても、物差し一本では分類できません。家、音、差、影響、子ども、責任が同じ形容詞を伴うからです。物体の寸法、音量、数値差、因果の強さ、年齢、社会的負担——後ろや前の名詞によって測る尺度が切り替わります。コーパスで調べる価値は総数より、この共起相手の広がりにあります。語の意味は単独の箱ではなく、隣に来る語が選ぶ目盛りとして見えてきます。

最初に必要なのは表記と活用の整理です。「大きい」「大きかった」「大きくなる」に加え、「大きな」が同じ意味領域へ近づきますが、文法上の形は異なります。漢字を避けた「おおきい」もあり、検索文字列を一つに限れば漏れる。形態素解析で見出し語へまとめても、「大きなお世話」のような慣用と、実寸を述べる用例は自動では分かれません。集計後に前後文を読み、尺度と評価を人が分類する工程が要ります。

頻度を比べるなら、資料の種類も揃えたい。児童向け作品では具体物や年齢、評論では影響や問題との共起が増える可能性があります。会話、新聞、小説を同じ袋へ入れて「もっとも普通の意味」を決めれば、媒体差を語義の中心と取り違える。総語数あたりの出現率を用い、年代、ジャンル、話者層を分けることで、分布の違いを確かめられます。数値を得る前に、何を母集団とするかを決めるのが計量の基本です。

比較構文も情報を持ちます。「犬より大きい」なら比較対象が尺度を限定し、「思ったより大きい」なら予想値との差を示す。「かなり大きい」「少し大きい」の程度副詞を集めれば、どの意味領域で段階づけが行われるか見えるでしょう。「責任が二倍大きい」は比喩的尺度では不自然な場合があり、「影響が格段に大きい」のほうがなじむ。共起制限は、話者が何を数量化できると感じているかも映します。

創作の推敲では、自作だけを小さなコーパスにできます。見出し語の前後五語を一覧にし、具体寸法、程度、年齢、慣用へ印を付ける。同じ章で「大きい問題」「大きい影響」「大きい決断」と抽象用法が続けば、重大、広範、思い切ったなど焦点を分けられます。単純な件数に加え、特定の名詞が偶然以上に結びつくかを見る方法もあります。ただし、共起の強さは頻度の高い語に引っぱられたり、まれな組合せを過大に見せたりするため、指標だけで良し悪しは決められません。前後十語の窓で拾った共起と、直接修飾している名詞も区別したい。「大きい」と「問題」が同じ文にあっても、「問題はないが家は大きい」なら意味上の組ではないからです。人物別に分けると、子どもは実寸、政治家は影響、商人は利益との共起が多い、といった語彙的視点が見えるかもしれない。そこで外れた一例は人物の変化になります。置換は語彙を難しくするためでなく、場面ごとの尺度を取り戻すためです。象と責任を同じ一語で測れる柔軟さを残しつつ、どの目盛りを使ったか読者に渡す。それが分布を数える効用です。

文: hakadoru.ai 編集部

エディタで直接置換して執筆を加速

SaaS エディタではシソーラスの結果をワンクリックで本文に反映できます

無料で始める →