hakadoru.ai について

hakadoru.ai は、小説を書く人のための執筆支援サービスです。このページでは、何をする道具なのか、どういう考えで作っているのか、公開しているコンテンツをどうやって作っているのかを説明します。

何をするサービスか

長い物語を書いていて手が止まるのは、文章が出てこないときよりも、自分が作った世界を思い出せないときです。あの人物の年齢はいくつだったか、あの町の名前はどう綴ったか、この出来事は何章で起きたのか。書けば書くほど覚えることが増え、確認に使う時間が執筆に使う時間を侵食していきます。

hakadoru.ai は、人物・場所・世界観といった設定を「断片」として整理し、必要なものを選んで AI に渡しながら本文を書き進めるためのエディタです。あわせて、長編で起きがちな設定の食い違いを見つける検証機能、文体を変換する機能、発想を広げる機能を備えています。登録せずに使える無料ツールも公開しています。

設計の考え方

設定を自動で差し込まない

設定を貯めておくと、AI に渡す内容を自動で選びたくなります。関連しそうな断片を検索して、黙ってプロンプトへ入れてしまう。hakadoru.ai は、これを意図的に実装していません。

どの設定がいま必要かは、物語のどの時点を書いているかで決まるからです。第三章の主人公は、相手の正体をまだ知りません。その設定を AI に渡せば、知らないはずのことを知っている人物が書き上がります。語の関連度をいくら精密に測っても、この判断はできません。時間軸のどこにいるかを知っているのは書き手だけです。だから選ぶのは書き手であるべきだ、というのがこのサービスの中心にある考えです。機能が足りないのではなく、そう決めています。

前提となる指示を層に分ける

AI に渡す前提の指示を、ひとつの長い文章として持たず、三つの層に分けて組み立てています。執筆支援として普遍的に守るべき作法、扱うジャンルに応じた調子、表現上の約束ごとの三層です。層に分けておくと、出力の調子が気に入らないときに、どこを直せばどこが変わるのかを追えます。

一貫性を二つの距離で見る

設定の食い違いには、近くで起きるものと遠くで起きるものがあります。直前の場面で降っていた雨が次の場面で消えているのが前者、序盤で左利きだった人物が終盤で右手に剣を持つのが後者です。前者は連続する場面を少しずつずらしながら読み、後者は作品全体から人物や設定についての言明を抜き出して、遠く離れた場面と突き合わせます。性質が違うので、検証の仕方も分けています。

無料ツールについて

推敲チェッカー、擬音ジェネレーター、原稿用紙 PDF メーカー、ネーミング響き診断、創作シソーラスを、登録せずに使える形で公開しています。本体サービスを使わない方にも役立つ道具を置いておきたい、という考えによるものです。

このうち推敲チェッカーとネーミング響き診断は、入力した文章をサーバーへ送らず、お使いのブラウザの中だけで処理します。未発表の原稿を他人に預けずに試せるようにするためです。

シソーラスと語釈エッセイの作り方

創作シソーラスは、見出し語ごとに言い換えの候補と「使い分けの視点」を並べ、その下に語釈エッセイを置いた構成です。エッセイでは、その語がもともと何を指していたか、どんな制度や出来事が語の守備範囲を変えたかを、出典にあたって書いています。言い換え候補を並べるだけでは、どれを選ぶべきかが決まらないからです。

制作では、草稿を AI で作り、公開前に人が典拠を検査する手順を取っています。2026 年 8 月には収録済みの全 4,555 篇を対象に、引用した書名・人名・年号が実在し記述と合っているかを通しで検査し、事実誤りを是正したうえで書名 17 群・人名 11 組の表記を統一しました。日本語としての破綻は、形態素解析と係り受け解析による機械検査にかけてから人が読んでいます。機械で判定できることを人手のレビューに回すと、読み手は文を飛ばせてしまうためです。

収録語数を増やすことよりも、引いた一語について書き手が納得できることを優先しています。表現に迷ったとき、候補の一覧ではなく選ぶ理由が手に入る場所にしたいと考えています。

運営者

本サービスはアサラボが企画・開発・運営しています。事業者名・所在地・連絡先は次のページに掲載しています。

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