無料・登録不要

賑やか

【にぎやか】形容動詞

同義語

同品詞の類義語

華やかな
騒がしい
活気ある
喧々とした文芸的

類義句

同品詞の慣用的言い換え

人いきれの立つ文芸的
ごった返したcolloquial
笑い声の絶えない

直喩変換

「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩

祭囃子のごとき文芸的
市場のような
蜂の巣めいた文芸的

副詞的言い換え

情態副詞・形容詞の副詞的変換

わいわいとcolloquial
がやがやとcolloquial
活気よく

動詞的言い換え

形容詞・副詞を動詞句に変換

人で埋め尽くされる
沸き立つ文芸的

体言的言い換え

用言を体言に変換

喧騒文芸的
熱気

婉曲・強調変換

ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)

人の波が押し寄せる
とても静かとは言えない
わいわいがやがやcolloquial

関連語を探す

貝偏の字が音を担うまで——富から騒音への焦点移動

漢字の側を見ると妙なことに気づきます。この語を書くのに使われる字は、貝偏です。貝の字が偏に立つ漢字は、財・貨・貯・購・賠のように、およそ金銭や財物に関わる意味を担う。ところが現代語で表すのは、人の多さと音の多さです。財産の字が、なぜ騒々しさを引き受けているのか。字と語義がずれているように見えるこの状態は、実は語のほうが動いた跡です。

字の本義は豊かさ、そして豊かさを分け与えることにあります。飢饉のときに官が貧民へ財を配ることを表す熟語にこの字が使われ、救済の文脈で用いられてきました。富んでいること、そして富を動かすこと。貝偏の意味範囲からまったく外れていません。日本語がこの字を訓で読ませたとき、当てられた和語のほうも、本来は同じ側にありました。古語の動詞形が指したのは繁盛や富裕のさまであり、名詞形は今でも商店街の繁盛を言う語として生き残っています。人が集まって物が動き、金が回る。それが元の焦点でした。

そこから現在の意味へは、意味が広がったというより、焦点が移ったと言うほうが正確です。市が立ち人が集まる場所は、必然的に音が多い。豊かさという状態と、人の集まりという状況と、音の多さという知覚は、同じ現場に同居していました。同居しているうちに、語が指し示す中心が経済的な状態から聴覚的な知覚へすべっていく。原因のほうを指していた語が、結果のほうを指すようになる——この種の焦点移動は、意味変化の中でも起こりやすい型として知られています。現代語で商売の繁盛を言おうとしてこの形容動詞を使うと、少し古びて聞こえる。中心が完全に移ったからです。

移動はそこで止まっていません。現代の用法では、音のない対象にも使われます。柄が賑やかだ、盛り付けが賑やかだ、と言うとき、鼓膜は何も受け取っていない。要素の数が多く、密度が高く、視野が忙しいという性質だけが転用されている。聴覚から視覚への横滑りで、共感覚的な拡張と呼ばれる現象です。さらに、通夜の席や失敗の場面で「賑やかなことで」と言えば、皮肉として働く。肯定的な評価を担ってきた語ほど、反転させたときの落差で皮肉に使いやすい。良い意味を持つことが、悪い意味で使える条件になっている。

書くときに使える含意は、この履歴のなかにあります。この語は、音の大きさではなく音源の数を言う語として発達しました。だから一人が大声を出している場面には向かない。逆に、複数の音源を具体的に書き分ければ、語そのものを使わずに同じ像を作れます。皿の触れる音、隣席の笑い、厨房の呼び声、扉の開閉。四つ数えれば、読者の頭のなかでその場は十分に混み合う。形容動詞一語で宣言するか、音源を数えて見せるか。選ぶ前に、自分が書きたいのが状態なのか出来事なのかを決めておくと迷いません。

エディタで直接置換して執筆を加速

SaaS エディタではシソーラスの結果をワンクリックで本文に反映できます

無料で始める →